美味しいところてんの作り方

てんぐさ漁師が教える美味しいところてんの作り方
目次
(1)基本のところてんレシピ

各産地によって、てんぐさの特性には違いがあります。ここでは当店のてんぐさを使った場合のレシピを掲載しています。
なお、鍋によって使用する水の量が変わりますのでご注意ください。
材料
- てんぐさ
- 50g
- 水(アルミ鍋使用の場合)
(ステンレス鍋使用の場合) - 3L
3.5L

水の量の1.5倍以上の容量の深型鍋を用意します。てんぐさが煮立った時に回転運動を起こしやすくするためには、深い鍋が適しています。
写真の鍋は家庭用深鍋6リットル用です。

てんぐさ50gを用意します。
このてんぐさを水でよくもみ洗いします。

鍋に水3リットルと、もみ洗いしたてんぐさを入れてつけ置きします。今回は1時間程のつけ置き時間でしたが、理想は8~24時間です。つけ置きの水はそのまま使いますの で捨てないでください。

強火で10~12分ほどで沸騰してきます。

強火と中火の間ぐらいの火加減で20分ほど煮ると、天草が回り始めます。

白く泡立ちふきこぼれそうになったら中火と弱火の間ぐらいの火加減にして、さらに20~30分煮て完成です。
コツは火加減
火をつけてから終了まで55分かけました。コツは火加減です。弱火で煮ないことだけに気をつけてください。
別の容器にざるを使ってこします。

十分、ところてん液を切ります。

不純物をカットするために、2~3枚重ねのリードクッキングペーパーなどで、さらにこします。

綺麗なところてん液になりました。

タッパーやバットに流し込んで常温20度で1時間ほどで固まり始めます。その後は冷蔵庫などで冷やします。

今回、50gの天草から1.3kgのところてんができました。鍋の種類、火加減などによって、量は多少前後します。

関東圏の主流は、ところ天つきで細い棒状にしたものに酢醤油、ごま、からし、青のりなどをかけていただきます。

関西圏で人気なのは棒状、もしくは角切りのところてんに黒蜜をかける食べ方。さらにきなこをかけるのもお勧めです。
食べ方いろいろ
ところてんは、他にも地域ごとに食べ方が様々です。
上記のほかに、だし汁やめんつゆ、砂糖、みそ、しょう油、もろみ酢といった地方もあるようです。お好みの味付けで楽しんでください。
てんぐさ漁師の知恵袋
- 磯の香が気になる方
- 水を張った容器に固まったところてんを入れ、冷蔵庫で1~2日保存すれば、臭いは、ほぼなくなります。
- 固めがお好みの方へ
- 水を0.2L程減らすか、余分に10分ほど煮たらよいかと思います。煮詰める時間が多くなれば、それだけ濃いところてん液になります。
- 煮出したてんぐさについて
- 煮出した後のてんぐさに、1リットルぐらいの水を足して20分ほど煮ると450cc程の二番液が取れます。
同様に固めてみてください。
(2)作ったところてんが余った時の対処法
冷凍したところてんは、いつでも煮溶かして元のところてんになります。

冷凍したところてん。

鍋に移し、少し水を足して火にかけます。

液体状になったら、再度固めれば ところてんに戻ります。
(3)ところてんを使った水ようかんの作り方
材料
- こしあん
- 250g(メーカごとに多少甘さが異なります)
- てんぐさ抽出液
- 300cc
- お湯
- 30cc(お湯の増減で固さが調整できます)

材料を容器に入れて、木ベラなどでかき混ぜます。

ある程度混ざったら弱火にかけ、さらに均一に混ぜていきます。

粗熱がとれてから、型に流し込み冷蔵庫で冷やします。
分離を防ぐポイント
ところてん液の濃さや冷めるまでの時間などによって、餡とところてん成分が分離してしまうことがあります。粗熱が取れるまで、時々全体をゆっくりかき混ぜ、冷やす直前に型に流し込むと失敗しません。

出来上がり
酢を入れなくても当店の天草は充分にてんぐさ成分が抽出されます。
また、酢の臭いを出さないためにも酢は入れない方法をご案内しております。